その古い木箱は、なんと「タイムカプセル」だった!
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2001年 |
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タイムカプセル物語 |
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家の建替で仮住まいに引っ越した時、旧家の押し入れから 古くてカビ臭いカステラの木箱が出てきた。なんとそれは、 ボクが中学生の頃に作った「タイムカプセル」だったのだ! ● タイムカプセルの外観 ● タイムカプセルの開封 ● タイムカプセルの中身 (1) ● タイムカプセルの中身 (2) ● タイムカプセルの中身 (3) ● 27年前のボクへ |
タイムカプセルの外観
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それは、古い「カステラ」の木箱だった。タテ270ミリ、ヨコ120ミリ、深さ80ミリの大きさである。 側面に「1974・隆 中二時代」と書いてあり、27年前のボクが作ったモノだということが判る。 |
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タイムカプセルの上面
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27年前から、ボクは字が下手だ
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タイムカプセルの裏面
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笑ったのは、タイムカプセルの裏側の記載である。 マジックで「西暦二千年開封予定」と書いたあと、こっそり「一」を書き加えてあった。 21世紀は2001年から始まる …… ということに、きっとあとから気付いたんだと思う。 |
タイムカプセルの開封
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木箱のフタには、ベッタリと「木工ボンド」が塗りたくってあり、 カチカチに固まった半透明のそれは、手では絶対に開けることが出来ないものだった。 カプセルの開封は、マイナスドライバーの先を慎重に金づちで叩く、という方法で行なった。 |
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開封前の記念撮影。 「ここから開けろ」と言いたげな矢印マークがあるが 27年前のボクは、後世、これを開ける人の苦労を 考えなかったのだろうか?(^_^;) |
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タイムカプセルのフタを開けたところ。 中には、27年後の自分(つまり現在のボク)宛ての手紙と、 なにやらビッシリ、ティッシュで包まれた品物が入っていた。 |
タイムカプセルの中身 (1)
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ボクは震える手で、タイムカプセルの中身をひとつひとつ取り出していった。 |
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ひとつひとつの内容物は、小さく折り畳まれ、記念切手用と おぼしき「ビニール袋」に入っていた。 ひょっとして内容物が「風化」することを恐れたのか?(^_^;) |
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最初に大笑いしたのが、この三品。 「当時のティッシュペーパー」 「当時のダスキン」 「当時の輪ゴム」 こんなものが21世紀には貴重品になると思っていたらしい。 |
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葉っぱと貝の化石。 添付のメモに「うら山から出て来た」と書いてある。 そういえばボクは、ある時期確かに、地質学者になりたくて、 一生懸命に土を掘っていた記憶がある。 |
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これは「縄文時代の土器のかけら」。本物かなぁ?(^_^;) 添付のメモには、「学校の工事中のところから出てきました」 と書いてあった。 |
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これはどうやら、鉱石のサンプルのようだ。 メモ書きがなかったので詳細は不明だが 地質学者の「コレクション」だったのかも知れぬ。 |
タイムカプセルの中身 (2)
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引き続き、次から次へと内容物を慎重に取り出していく。 |
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2種類の「知恵の輪」。 これは確か、死んだじいちゃんが買ってくれたモノだ。 マッチ箱の中に、大事そうに入っていた。 |
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上から順に、 ボールペン (メーカー不詳) HBの鉛筆 (三菱製) 2Hの鉛筆 (トンボ鉛筆製) バーミリオンの赤鉛筆 (トンボ鉛筆製) それから、なぜか「自作の紙鉄砲」 一体どうして、こんなモノを入れたんだろう?(^_^;) |
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封筒には「記念コイン」と書いてある。 ダイヤモンドフェリーの乗船記念ペンダント 大阪万博の記念硬貨 (100円玉) 古い一銭硬貨 あとは、外国のコインのようだった これも、死んだじいちゃんの思い出の品なのかなぁ?(^_^;) |
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きたない財布と、中に硬貨が9枚。全部で35円あった。 硬貨の種類は10円玉・5円玉・1円玉の3種類だが、これら 27年前の硬貨が、21世紀の現在でも「現役」だということに ちょっと感動してしまった。 |
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ご存知、「スーパーボール」! ボクは、これが大好きだった! この白いプラスチック箱は、確か風邪薬(顆粒タイプ)の箱である。 ボクはよくこの箱を加工して、鉱石ラジオなどを作ったものだ。 カッターナイフで掘った穴は、ポリバリコンの取付穴に違いない! |
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新品の「消しゴム」と、なぜか「西郷輝彦」の顔写真。 当時ボクは、テレビドラマ「どてらい男」の大ファンだったのだ! ♪♪男歩けば〜、落ち目に当〜たる〜、くよくよするなよ〜、 ここらが根性! どうせ一生、嗚呼、どてらく生きにゃ〜! |
タイムカプセルの中身 (3)
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タイムカプセルの「底」の方には、何やら「書類関連」らしき内容物が納められていた。 嵩ばらないモノから先にカプセルに納めていくのは、子供とはいえ「理にかなった」方法だと思う。 |
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中学1年生の時の「成績表」と、「読書感想文」。 当時のボクは、全然勉強しないくせに、案外成績が良かった。 その後の、高校時代からの「落ちこぼれ」人生を、27年前の ボクは知る由もなかったのである(^_^;)。 |
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中学「セミナー問題用紙」の切り抜き。 「とじこんで保存し、繰り返し練習しよう」と、印刷されている。 こんなモノ、タイムカプセルに入れて良かったのか?(^_^;) |
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エッチングによる「工事現場」の風景画。結構、上手いじゃん? 確か透明なプラスチック板を、上からニードルと呼ばれる針で 引っ掻いて、インクの染み込む溝を掘るのだった。 あの「キュルキュルキュル…」という音が懐かしい。 |
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当時の「学習計画ノート」の切り抜き。 「9月11日、水曜、くもり。水泳のクラスマッチがあった。結果は よくなかったけど、みんなでがんばれてよかったと思っている。 女子は棄権しすぎだと思う。」 きっと、口をとがらせ「真面目に」抗議していたのだろう。当時は 女の子の身体のことなんて、全然知らなかったもんなぁ(^_^;)。 |
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これは、当時流行った、英語のサイン(筆記体)の練習。 なんと! 戸田プロダクションの丸い (TT) マークが描いてある! うむ、これは歴史的にも極めて貴重な文献だ。 |
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一番最後に出てきた、ラジカセのカタログ。 いやぁ、これには泣きました。 National COUGAR シリーズ No.7の RF-877 「狙えクーガ」18,500円、である。ボクは このラジカセが 欲しくて欲しくて欲しくて欲しくて、結局買ってもらえなかった。 確か、「同じものを自作してやる!」と、かなり本気で考えていた ような記憶が、不意に蘇ってきた(^_^;)。 |
27年前のボクへ |
以上が、タイムカプセルに納められていた「内容物」のすべてである。 もう少し「子供らしい」モノが入っているかもと思っていたが、案に相違して結構「学術的」な センを狙っていた「らしい」ことに我ながら正直驚いた。たぶん、1970年大阪万博において 5000年後の未来に向けて保存されたタイムカプセルに、影響を受けているのだろうと思う。 27年後(つまり、現在)のボクに宛てられた「手紙」だけは、当然ながら、ここでは絶対に公開 するつもりはない。代わりに、あの手紙の中で27年前のボクから「質問」を受けていたことが あるから、ここでそれに答えてみたいと思う。 |
<< 27年前のボクへ >> 素敵な「タイムカプセル」をどうも有難う。とても楽しくて、とても嬉しかった。 世の中というのは、結構大変なものだ。しかし、だからこそ「面白い!」のだ。 みんな、自分の「夢」の実現に向けて一生懸命頑張っている。キミも頑張れ! 自分の「夢」を叶えるために、自分の「やりたいこと」をやれ! 生意気なとこを 少しだけ直せば、キミには十分その素質があると思うぞ。ボクが保証する(^_^)。 じゃあな。21世紀にまた会おう。 (TT) |
2001年・タイムカプセル物語 (完) Copyright (C) 2001 (TT) 戸田プロダクション |